最高のスーツを手に入れるために
ヨーロッパのスーツの流れは、産業革命あたりから始まっています。当時、イギリスとフランス、ドイツが栄えていました。中でもイギリスは国際的な交易が盛んで、産業が急速に発達していきます。スーツを着る層であるブルジョアも増え、需要が高まりスーツの文化が根付いていくのです。
国際的な交易が盛んなイギリスでしたので、スーツは当然、大陸へも伝わります。大陸においてスーツの普及の中心地となったのはフランスです。フランスは、周辺諸国から文化や人材が流れ込んでくる場所でしたので、各国の人材は、フランスで様々な文化を吸収する中で、スーツの文化も自分の国へ持ち込むことになります。
フランスのスーツの特徴は、イギリスよりもウェストの絞りがきつくなく、いわゆる柔らかな「艶っぽさ」があるとよく表現されています。イギリスからフランスへスーツが伝わるにあたって、フランスの文化と融合することにより、この「艶」が出てきたのでしょう。ちなみに、当時、弱小国の一つだったイタリアは、織物の生産地でしたので、フランスのスーツを下請的に作っていました。
ということで、フランスのブランドを見てみたいと思います。ここでピックアップするのは、LANVIN(ランバン)にします。ランバンは、「装飾は出来るだけ抑え、色彩も控えめである」というモットーなので、生地には、派手にならないように、エレガントな彩を添えているのが特徴となります。
ランバンは、1889年にフランスのフォーブル・サントノーレに帽子店を開店したのが始まりという歴史あるブランドです。帽子から子供服、親子服、レディースウェアと事業を拡大してきた経緯がありますが、メンズウェアであるスーツとしては、ルカ・オッセンドライバーというデザイナーのラックスシルエットなど、ユニークなシルエットが話題になり様々なブランドに影響を与えたこともあるそうです。
控えめな色彩によるエレガントな雰囲気は、レディースがルーツにあるブランドならではなのかもしれません。何はともあれ、彩のエレガントさは、フランスらしいですね。